
富士山登ってきました。同行者は長男君。どちらが先に高山病で倒れて勇気ある撤退をしても恨みっこなしという約束で。
吐き気とめまいと格闘すること7時間45分(平均登頂時間よりかなり遅いデス)で何とか山頂に立つことができました。途中過程が苦しければ苦しいほど、ゴールしたときの喜びは大きいです。山頂の浅間神社ではウルウルときちゃいました。
さて、写真整理のため富士登山記は別ブログにしたためるとして今回の登山ではいろいろ考えさせられることがありました。そのひとつは「親切心」についてです。
7合目の山小屋で遅い朝食を取っていたときのことです。外国の若い青年が入ってきて「水を欲しい。お金は持っていない。」というのです。勿論、日本語じゃなくて英語です。
耳をダンボにして店員との会話を聞いていると、サイフを落としたか盗まれたかしたようです。(それくらいの英語は私にもなんとなくわかります)私はお気の毒にと思うと同時にこの局面の正解はなんだろうかと思いました。結局、店員は水を差し出すことはしませんでした。
富士山では水は貴重品です。命の次に大事といっても過言ではありません。幸い現在は金で水は買えますが、いろいろなトラブルを考えれば最低限の水は持参したいものです。
この外国人青年は日本語が分かるわけでもなく、同伴者がいるわけでもなく、持参しているボトルも小さかった、おまけに軽装。諸事情があるにせよ、私には日本一の山、富士山をなめているとしか思えませんでした。
それでも、人道的には水をあげればいいではないかという意見もあるでしょう。でも「山小屋でおねだりすれば水はもらえる」という考えが広まっていったらどうなるでしょう。山小屋ではふもとの町から高額の料金を支払いトラック運搬してもらっています。親切心が山小屋の運営を危機にさらすことになります。
私は1.5リットルほど持っていったのですが分け与えたら私が窮状に立たされる危険性があるので言い出せませんでした。なにせ初心者なもので水がどれくらい自分に必要かはわからないのです。
結局、長い目でみると厳しい対処が必要なのかもしれませんね。7合目なら下山道に引き返せばなんとか5合目までは行けると思います。「水は貴重品です」というポスターはいたるところに貼ってあります。それすら認識できなければ山に登る資格はないのではないでしょうか。
posted by orataki at 23:55|
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